大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和34(オ)329 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人舟倉清一、同原生の上告理由第一、二点について。

原判決は、訴外Dと上告人ら先代亡Eとの間に、山形県北村山郡a町大字b字c

d番山林に該当する土地につき贈与の合意が成立した事実及び右合意に基き前記E

に移転した所有権につき移転登記手続を経由するにあたり、単に形式上作成された

にすぎない右土地売買契約書に、地番を誤つて同所e番と記載した事実をそれぞれ

認定しているにすぎないのであつて、右両名間に本件e番山林贈与の意思表示が存

在した事実を認定しているものではない。

従つて、これにつき民法九五条適用の余地はなく、上告人の所論主張は、原判決

の右事実認定によりおのずから排斥されたものと解すべきである。論旨は理由がな

い。

同第七点について。

原判決は、取得時效の要件をみたす占有が認められないという理由で所論時效完

成の抗弁を排斥しているのであつて、右判断には、何ら違法の点はない。そして、

被上告人が本訴において本件山林所有権移転登記の誤謬なることを主張し、右山林

が自己の所有なることの確認を求めることが信義誠実の原則若しくはいわゆる失效

の法理に反するとの所論は、独自の見解であつて、とり得ない。それ故、論旨はい

ずれも理由がない。

その余の論旨は、いずれも、原審が適法にした証拠の取捨判断及び事実の認定を

非難するに帰するものであつて、採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

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主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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